家具製造時に残った端材を再利用して、
丁寧に作り上げられたとめ石。
それぞれに独自の特徴が見られる表情が魅力的で、
ひとつとして同じものがない唯一無二の作品です。
木材には割れや節、色の違う部分や虫食いなど、
さまざまな理由から、家具には向かないと除かれてしまう箇所があります。
それらは「欠陥」として、一見よくない印象を持たれがちですが、
見方や使い方を変えれば「個性」となり、
かけがえのない輝きを放つパーツとして、必要不可欠な存在にもなり得ます。
こちらのとめ石は、家具を制作する上で出た端材を重ね合わせて
ブロック状にしたものを、形を整え、彫り上げたもの。
毛並みのようにきれいに流れる凹凸は、手彫りでつけられており、
そこにアルダー材の、凛とした木目が美しく映えます。
表面は、エゴマオイルを使用した滑らかな仕上がりになっていて、
天然木ならではの質感をそのまま活かしつつ、木材を優しく保護します。
大きさはおよそB5サイズで、両手でかかえて持つことのできるサイズ感。
1点もののため個体差はありますが、
手にスッと馴染む、丸い石のようなコロンとした形をしており、
自然からなる心地よい温かみまで伝わってくるように感じます。
お手入れの際は、乾いた布でやさしくほこりを払い、
必要に応じて、ホームセンターなどで購入することができる
耐水ペーパー#2000で磨くのもおすすめです。
手で触れているだけでも自然と艶が出てきますが、
さらに光沢感を出したい場合には、オレンジオイルなどを布に塗布し、
とめ石を拭き上げた後に#2000で磨くと、より美しい艶が見られますよ。
手にした方にさまざまな使い方をしていただきたいとめ石。
玄関やリビングなどにオブジェとして置くと、
静かな時間が流れる空間の優雅なアクセントにもなりますし、
ドアストッパーとして、開け放たれた扉の下に添えることで、
ドアが勢いよく閉まることを防ぐ役割も果たします。
お庭の延べ段の上にさりげなく配置すれば、
とめ石として、訪れる人へさりげない敬意や静寂を促し、
周囲の景観に目を向けるきっかけを与えてくれます。
材料を最後まで使い切るものづくりは、
社会の循環を支える取り組みのひとつ。
そんなとめ石の存在は、自然本来の美しさに感謝する気持ちを呼び起こし、
特別な意味を持つアイテムとして、生活を豊かにしてくれます。
graf
a
W200 × D140 × H80mm
アルダー
made in Japan