小さなお店とおいしい時間を探して
11月に入ると、鎌倉の街にも少しずつ冬の気配が漂い始めます。
朝、窓を開けると、思っていたよりも空気が冷たい。
今日は由比ヶ浜周辺のお店を、ゆっくり巡る予定です。
環さんが選んだのは、ハイゲージで編まれた薄手のウールタートルネックに、リラックス感のあるサロペット。
その上に、ブロックチェックのリネンジャケットを羽織りました。
ウールの暖かさとリネンの軽やかさを組み合わせた、今の季節にちょうどよい装いです。
日差しのある昼間は、このくらいの重ね着が心地よく感じられます。
夜の冷え込みに備えて、薄手のウールシャツも一枚。
シャツとしてはもちろん、軽いオーバーのようにも羽織れるので、気温が変わりやすい季節には頼もしい存在です。
今日の目的地は、由比ヶ浜。
といっても、海を見に行くのではありません。
鎌倉駅から海へ向かって広がる街には、個性的なカフェやレストラン、洋服や暮らしの道具を扱う小さなお店が点在しています。
以前から気になっていたお店を、今日は時間を気にせず巡ってみようと思います。
そして、もうひとつ楽しみにしていることがあります。
そろそろ本格的な冬に備えて、新しいコートを探したい。
散歩の最後には、MARに立ち寄る予定です。
由比ヶ浜通りには、寄り道したくなるお店がある
鎌倉駅西口から御成通りを抜け、由比ヶ浜通りへ。
観光客で賑わう小町通りとは、また違った雰囲気です。
昔から続くお店の隣に、新しいショップがあったり、何気ない建物の2階に素敵なお店が隠れていたり。
この街では、少し注意して歩いていると、思いがけない発見があります。
まず足を止めたのは、革製品を扱う「Slow」さん。

店内には、さまざまなバッグや革小物が並んでいます。
環さんは、気になったバッグを手に取ってみました。
革の柔らかな手触りと、使い込むほどに深まっていく風合い。
「何年か使ったら、どんな表情になるのかな」
そんなことを想像しながら眺めていると、つい時間を忘れてしまいます。
お店を出て、また少し歩くと、今度は「土屋鞄」さんが目に入りました。

こちらも革製品を扱うお店ですが、Slowさんとはまた違った雰囲気です。
店内には、シンプルで洗練されたデザインのバッグや革小物が並んでいます。
環さんは、気になったバッグの前で足を止めました。
すっきりとしたフォルムに、細部まで丁寧に仕上げられた美しい佇まい。
普段の装いに合わせたときのことを想像しながら、ゆっくりと眺めました。
毎日使うものだからこそ、見た目の美しさだけでなく、使い心地にもこだわって選びたいですね。
そして、最近由比ヶ浜に移転してこられた「山と道 鎌倉」さんにも立ち寄りました。
山歩きのためのバックパックやアパレルを扱うお店です。
機能を考えて作られたものには、無駄のない美しさがあります。
自然の中で過ごす時間も、また作りたい。
そんな気持ちになりながら、お店をあとにしました。
2階に上がると、また違った世界が広がる
由比ヶ浜を歩いていると、建物の2階にも気になるお店が見つかります。
ふと見上げると、照明のお店「HERMOSA(ハモサ)」さんがありました。

階段を上がって店内へ。
そこには、さまざまなデザインの照明が並んでいます。
オリジナルの照明からセレクトされたものまで、見比べるだけでも楽しい空間です。
最近取り扱いが始まったレコードやプレーヤーにも目が留まります。
環さんは、気になる照明の前で足を止めました。
「これをリビングに置いたら、どんな雰囲気になるだろう」
照明ひとつで、部屋の印象は大きく変わるもの。
家で過ごす夜の時間を思い浮かべながら、ゆっくりと眺めました。
もうひとつ、別の建物の2階にある「James & CO.(ジェームスアンドコー)」さんにも立ち寄ります。

メンズとレディースの洋服が並ぶ店内。
こちらでは、時代に左右されずに着られる、定番となる服を作り続けることを大切にしています。
オリジナルブランドの洋服は、ここでしか出会えないもの。
環さんは、気になった一着を眺めながら、普段の服との組み合わせを考えました。
こうして実際に洋服を見ていると、いつもの着こなしにも新しい発見があります。

リネンギンガムショートジャケット Beige × Black
コットンリネンサロペット Black
ウールタートルネックプルオーバー Gray Melange
遅めのランチは、PHO RASCALさんへ
あちらこちらと寄り道をしているうちに、時計は15時を過ぎていました。
そろそろ何か食べたい。
そんなときに思い浮かんだのが、フォーのお店「PHO RASCAL」さん。

人気のお店なので、並ぶことも覚悟していましたが、この日はちょうどよいタイミングで、待たずに入ることができました。
すでに2種類のフォーが売り切れでしたが、チキンのフォーを注文でき、運ばれてきた温かなフォーを前に、環さんはほっとひと息。

ひと口いただくと、歩いて少し冷えた身体が温まります。
朝からいろいろなお店を巡ってきたこともあり、おいしさが一層身に染みます。
遅めのランチも、時間に追われない休日ならではの楽しみです。
ただ、食べたいメニューが決まっている場合は、早めに訪れるのがよさそうです。
混雑を避けるなら14時30分から15時頃もひとつの選択肢ですが、遅い時間には売り切れのメニューがあることも。
由比ヶ浜でランチを楽しむなら、そんなことも頭に入れておきたいですね。
昔から続くお店には、変わらない魅力がある
ランチのあとは、また由比ヶ浜商店街へ。
新しいお店が増える一方で、昔から続く専門店が残っているのも、この街の面白いところです。
環さんが足を止めたのは、刃物と研ぎの専門店「菊一」さん。

明治35年に刀剣商として開業した、歴史のあるお店です。
店内には、さまざまな刃物が並んでいます。

普段、料理をするときに何気なく使っている包丁も、きちんと手入れをすることで使い心地が変わるもの。
環さんは、自宅の包丁もそろそろ研いでもらいたいと思いました。
新しいものを買うだけでなく、今あるものを整えて使う。
そんな選択肢が身近にあるのは、うれしいことです。
少し歩くと、今度は「ギルド」さんが目に入りました。

1971年創業のお店で、店内には手作りのストラップなどがたくさん並んでいます。
手彫りで名前を入れてもらえるのも、このお店ならでは。
地元の子どもたちにも親しまれている、由比ヶ浜の老舗です。

環さんも、並んだ小さなストラップを眺めながら、誰かへのちょっとした贈り物にいいかもしれないと思いました。
帰りのお土産には「こ寿々」さんのわらび餅もよさそうです。

手打ちそばとわらび餅で知られるお店ですが、由比ヶ浜店はテイクアウト専門。
家に帰ってから、温かいお茶と一緒に楽しむのもいいですね。

パンの香りに誘われて。由比ヶ浜のおいしい寄り道
由比ヶ浜には、パンやお菓子のお店もあります。
「ラフォレエラターブル」さんの前を通ると、良いパンの香りに買って帰りたくなりました。

おいしいパンと、気さくな奥様の温かな接客が魅力のお店です。
ただし、パンは売り切れ次第終了。
14時頃には、残っているパンが10種類に満たない日もあります。
環さんも、次に訪れるときは、もう少し早い時間に来ようと思いました。
そして、甘いものが好きな環さんが気になるのは、パティスリーの「グランディールアンサンブル」さん。
美しいお菓子が並ぶ様子を眺めていると、あれもこれも食べてみたくなります。
何をいただいてもおいしく、地元の方にも観光客にも親しまれているお店です。
自分へのご褒美にはもちろん、大切な方への贈り物を選ぶのにもぴったり。
今日はランチを済ませたばかりなので、次の楽しみにとっておくことにしました。
薪火で焼き上げるハンバーガーが魅力の「なぎさのハンバーガー」さんも気になります。

薪火ならではの香ばしさとジューシーな味わいを楽しめるお店です。
ほかにも、1929年創業で川端康成も通っていたといううなぎ店「つるや」さんや、

小さなフレンチレストラン「パパノエル」さんなど、由比ヶ浜にはおいしいランチを楽しめるお店がいろいろあります。

一度の散歩では、とても全部は回りきれません。

でも、それもまた、次に訪れる楽しみになります。
由比ヶ浜のカフェで、午後のひと休み
たくさん歩いたので、そろそろお茶にしましょう。
環さんが向かったのは「パンとエスプレッソと由比ヶ浜商店」さん。

朝8時から営業しているカフェです。
店内に入ると、新聞を読みながらお茶を楽しむ地元のおじいちゃんや、観光で日本を訪れた外国の方など、さまざまな人が思い思いの時間を過ごしています。
パンも飲み物も種類が豊富。

環さんは、何をいただこうかと少し迷いながら、メニューを眺めました。
店内は広々としていて、奥には中庭もあります。
2階にはお座敷のスペースもあり、ゆっくり過ごせるのが魅力です。

鎌倉のカフェというと、海が見える場所や海沿いのテラスを思い浮かべる方も多いかもしれません。
けれど、街の中にあるカフェにも、また違った心地よさがあります。
外の賑わいから少し離れて、ゆっくりと過ごす午後。
環さんは温かい飲み物を飲みながら、窓の外に目を向けました。
今日は何軒ものお店を訪ねたけれど、まだまだ気になる場所がたくさんあります。
駅から歩いて訪ねられる由比ヶ浜周辺は、カフェでの休憩を挟みながら、気ままに散策するのにぴったりです。
自分に似合うもの、心惹かれるものを探して
カフェを出たあとも、もう少しだけ寄り道を。
眼鏡を扱う「Neu(ノイ)」さんは、以前から気になっていたお店です。

店内にはたくさんの眼鏡が並んでいます。
洗練された雰囲気に、初めて入るときは少し勇気がいるかもしれません。
でも、お店の方は気さくで、似合う眼鏡を優しく教えてくれます。
環さんは、普段なら選ばない形の眼鏡も試してみました。
鏡をのぞくと、いつもとは少し違う自分が映っています。
眼鏡は、ほんの少し形が違うだけで顔の印象が変わるもの。
そんな新しい発見も、お店を訪ねる楽しさのひとつです。
そして、もうひとつ気になっていたのが「アンティークユー」さん。

店内には、日本の骨董や海外のアンティーク、器、照明、古道具などが所狭しと並んでいます。
環さんは、古い器を手に取り、その風合いを眺めました。

新しいものにはない、古いものならではの魅力。
誰かが使っていたものが、また別の人の暮らしへと受け継がれていく。
そんな時間の重なりを感じながら、ゆっくりと品々を眺めました。
冬の新作コートを探して
午後の日差しが傾き始めた頃、環さんはMARに立ち寄りました。
今日のお目当ては、冬に向けて新しく入荷したコート。
11月の鎌倉は、日中こそ過ごしやすいものの、朝晩には冬の訪れを感じるようになります。
今はまだ、薄手のウールタートルネックにリネンのジャケットで心地よく過ごせますが、これから寒さが深まれば、暖かなコートが欠かせません。
店内には、軽やかな着心地のウールコートをはじめ、冬の新作が並んでいます。
環さんは、気になるコートを一着手に取り、鏡の前で羽織ってみました。
リラックス感のあるサロペットと合わせても、すっきりとした印象。
肩まわりに窮屈さがなく、自然に身体に馴染む着心地も気に入りました。
冬のコートは、寒さを防ぐためだけのものではありません。
毎日のように袖を通すものだからこそ、着心地やシルエットはもちろん、手持ちの服との相性も大切です。
いつものパンツにも、ワンピースにも。
そして、今日のようなリラックスした装いにも。
さまざまな着こなしを思い浮かべながら選ぶ時間は、冬支度の楽しみのひとつです。
「このコートなら、寒い日の散歩も楽しみになりそう」
環さんは、鏡に映る姿を眺めながら、これから訪れる冬の鎌倉を思い浮かべました。
何度でも歩きたくなる、由比ヶ浜の街
MARを出ると、街には夕暮れの気配が漂い始めていました。
日中の暖かさが少しずつ遠のき、空気がひんやりと感じられます。
環さんは、用意していた薄手のウールシャツを、ジャケットの上からオーバーのように羽織りました。
軽いのに暖かく、身体をふんわりと包んでくれるウールの心地よさ。
昼間はリネンのジャケットで軽やかに、夕方からはウールを一枚重ねて。
季節の変わり目には、こうした着こなしが便利です。
今日は海まで足を延ばさなかったけれど、由比ヶ浜には海岸だけではない魅力がたくさんありました。
昔から続く専門店。
新しい感性が感じられるショップ。
おいしいランチを楽しめるレストランや、ゆっくりお茶ができるカフェ。
それぞれのお店が、自分たちの好きなものや大切にしていることを、自然な形で伝えています。
特別な予定を決めず、気になるお店を見つけたら立ち寄ってみる。
そんな過ごし方が、由比ヶ浜にはよく似合います。
冬に向けたお気に入りのコートも見つかり、これから迎える寒い季節が少し楽しみになりました。
秋から冬へと移り変わる11月の鎌倉。
季節が変われば、同じ道もまた違った表情を見せてくれます。
11月の由比ヶ浜散歩に役立つ小さなメモ
由比ヶ浜でランチを楽しむなら?
フォーが楽しめるPHO RASCALさん、薪火焼きハンバーガーが魅力のなぎさのハンバーガーさん、老舗うなぎ店のつるやさん、フレンチレストランのパパノエルさんなどがあります。
PHO RASCALさんでは、15時過ぎに並ばず入れた日もありましたが、すでに売り切れのメニューがありました。食べたいフォーが決まっている場合は、早めの訪問がおすすめです。
ほかにもイタリアンや和食、お蕎麦、ラーメンやおにぎりなどなど、さまざまなお店があります。ぜひ由比ヶ浜通りをゆっくり歩いて、おいしいお店を見つけてみてください。
由比ヶ浜でゆっくり過ごせるカフェは?
パンとエスプレッソと由比ヶ浜商店さんは、朝8時から営業しているカフェです。
パンや飲み物の種類が豊富で、中庭や2階のお座敷スペースもあります。街歩きの途中で、ゆっくりとお茶を楽しみたいときにぴったりです。
11月の鎌倉には、どんな服装がおすすめ?
11月の鎌倉は、日中と朝晩の寒暖差が大きくなる季節です。
日差しのある昼間も空気が冷たいことがあるので、薄手のウールニットにジャケットやカーディガンなどを組み合わせた服装が快適です。
朝晩や海沿いを歩くときは冷たい風を感じることもあるため、軽いコートや羽織りものを用意しておくと安心です。
鎌倉駅から由比ヶ浜周辺のお店を歩いて巡れる?
鎌倉駅西口から御成通りを抜け、由比ヶ浜通り周辺へ向かうと、カフェやランチのお店、雑貨店、アパレルショップなどの小さなお店が並ぶ由比ヶ浜商店街です。
鎌倉駅周辺とは異なり、ゆったりとした時間が流れ、落ち着いて歩けます。観光客の方はもちろん、地元の方も利用するお店が並びます。
海が見える場所や海沿いの散歩も魅力ですが、由比ヶ浜の街中には、個性豊かな小さなお店がたくさんあります。鎌倉の日常に触れる散策を楽しめます。
バッグ・インテリア・服
ランチ・カフェ・パン・スイーツ
|
店名 |
営業時間・定休日 |
住所・URL |
|---|---|---|
|
PHO RASCAL |
11:00〜17:00/日・月曜定休 |
鎌倉市小町1-15-5 / Instagram |
|
こ寿々 わらび餅蔵 |
要確認 |
鎌倉市由比ガ浜3-3-25 |
|
ラフォレ・エ・ラターブル |
10:00〜16:00/月・火曜定休 |
鎌倉市由比ガ浜1-3-16 コンフォート由比ヶ浜1A / Facebook |
|
グランディール アンサンブル |
水〜金 10:30〜19:00、土 10:00〜19:00、日祝 10:00〜18:30/月曜休・火曜不定休(要確認) |
鎌倉市由比ガ浜1-1-30 / 公式サイト |
|
なぎさのハンバーガー |
平日 11:30〜15:00・17:30〜21:00、土日祝 11:30〜16:00・17:00〜21:00/水曜定休 |
鎌倉市由比ガ浜1-3-10 1F / 公式サイト |
|
つるや |
11:30〜19:00/火曜定休 |
鎌倉市由比ガ浜3-3-27 / 鎌倉市観光協会 |
|
パパノエル |
ランチ 12:00〜14:00 L.O.、ディナー 18:00〜21:00 L.O./水曜定休・不定休あり |
鎌倉市由比ガ浜3-11-41 / 公式サイト |
|
パンとエスプレッソと由比ガ浜商店 |
8:00〜18:00/不定休 |
鎌倉市由比ガ浜1-10-5 / 公式サイト |
雑貨・眼鏡・アンティーク
※掲載している営業時間・定休日・所在地などの店舗情報は、変更になる場合があります。お出かけの際は、各店舗の公式サイトや公式SNSなどで最新情報をご確認ください。

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